
ひとり投げについて【ミクチャ】
ひとり投げをしてくれるリスナーさんはありがたい存在ですが、本人の心理が見えにくいのが難しいところです。
ひとり投げとは?
言葉の通り、枠で飛ぶポイントの大部分を1人のリスナーさんでやってる状態のことです。
一般的には良くない言葉として使われますが、私個人的にはそんなに悪いことではないと思います。
1人だとしても大きく投げることで、イベントのポイント、盛り上がり度が大きく伸びます。
長時間かけて200ptを10人から投げてもらうより、2,000ptを1人に投げてもらう方が効率も良いです。
新人で固定ファンが少ない時期や人気枠に乗りづらい時間帯では大きな支えになります。
とはいえライバーさんとしては1人に依存するのは怖いでしょう。
リスナーも「数字で評価される」のは同じ
「ライバーは数字だけで評価される過酷な世界」なんて話がありますがリスナーも同じです。
顔が見えない以上、ライバーさん以上にリスナーさんの方が「過程」を評価されにくいからです。
ライバーさんは配信を通じて自分の頑張りを見てもらうことができます。
一方でリスナーさんの「自分が一番貢献しているんだ!」なんてものは誰にも見えません。
ライバーさんがポイントで評価されるように、リスナーさんは「k」で貢献の度合いを評価されるだけです。
なんならライバーさんは自分の頑張りを苦労話として話してリスナーさんに評価してもらえるだけマシです。
- 「遊ぶ時間や寝る時間を削って配信してる」
- 「アンチコメントを書かれて泣いていた」
- 「ミクチャから出る報酬が少なかった」
こういうことを配信上やSNS上で話して数字とは関係ない部分の「頑張り」を表現すれば、リスナーさんから「よく頑張ってるね」「大変だね」と優しい言葉をもらって少しは心が救われる部分があります。
一方でリスナーさんが同じように苦労話を言っても何にもなりません。
- 「遊ぶ時間や寝る時間を削って枠周りしてる」
- 「買いたいものや食べたいものを我慢して投げている」
- 「課金額を増やすためにバイトのシフトを増やしてる」
こんなことを言ってるリスナーさんは少ないです。
言っても良いこと無いと分かってるからです。
心無いライバーさんからは「誰もやれなんて言ってない。自分でやったことでしょ?」なんて言われて恥ずかしい思いをします。
繊細なライバーさんからは「自分のせいでごめん。いつもありがとうね。」なんて言わせて変な空気にさせてしまいます。
そんな数字でしか評価されない背景のなかで「勝たせたい」という感情が乗っかることで大金を投げる人に化けるのです。
彼らは賞レースに対して当事者意識を持って淡々と投げ続けるので、平気で500kとかになっちゃいます。
ボックスのような地味なエフェクトのアイテムを集客のために率先して投げてくれます。
プレッシャーのかかる最終日の差し込みも文句言わずやってくれます。
初めて浮上したときに比べて明らかに感謝の温度感が下がってることを薄々感じてます。
それでも気づいてないフリをしてロボットのように淡々と投げ続けます。
ひとり投げしている人は「自分ばっかり」なんてサラサラ思ってないのです。
「なんかずっと居た」という感覚が近いでしょう。
こういう人がついてくれるライバーさんはとても恵まれてると思います。
誰しもフラッと立ち寄った枠で大きいアイテムを投げることはよくありますが、継続的にやることは少ないからです。
ナンバーワンで応援してくれる人よりオンリーワンで応援してくれる人を探すのは難しいわけです。
そうは言っても重課金ができる人が複数いた方がいい。
長期的なことを考えると1人だけが大きく投げる枠はやはり怖いものです。
理想としては重課金(100k以上)できる人が複数人いる枠づくりをすべきでしょう。
ただし、ライバーさんがそれを公言するにあたって言い方は気を遣ってほしいなと思います。
よく言われるのは以下のようなセリフです。
- 「みんなから応援される枠にしたい」
- 「新規さんが入りやすくしたい」
- 「〇〇に依存しないようにしたい」
これらのセリフは100%正論なのですが、ひとり投げしていたリスナーさんからしてみたら以下のような疎外感を感じてしまいます。
- 「今の枠の課題を生み出したのは自分?」
- 「必要なくなったら用済みですか?」
- 「これまでの応援って意味なかったの?」
その人が原因ではなく自分の気持ちとして判断したことはわかります。
しかし正論というのは時として人を傷つけることがあるわけで、言い方は細心の注意を払った方がいいです。
例えばこんな感じです。
①「あのときの応援がなかったら、ここまで来れなかったと思う」
→この枠の歴史の一部であるという前提条件を先に置いてください。
②「〇〇さんが作ってくれた土台の上で、新しい人にも入ってきてもらいたい」
→「リセット」ではなく「発展」として考えていることを強調しましょう。
③「ひとりに背負わせたくない」
→「必要ない」ではなく「負担を分けたい」という言い方の方が安心感があります。
難しいかもしれませんが、これくらい慎重に言葉を選ばないといけないわけです。
ひとり投げになっている枠の空気感はなんとなく想像できます。
私も自枠で飛ぶポイントの6割以上を投げていた時期があるからです。
他のリスナーさんに「結局ゆるグラが全部投げるから、自分の応援は意味ないのでは?」と思われてもアレなので「ちょっと見守ります」と枠主に伝えたこともあります。
その時に枠主からは以下のような労いの言葉をもらって少しは肩の荷が降りた気がしました。
「俺が頑張らなきゃって思いすぎてないかなって心配だった。必要ないって思ったことは無いけど、必要としすぎないようにしようって思ってたなぁ。 だからね、そうやって見守ってくれてありがとう。あとね、たくさんのお金を使って貰ってるのも自覚あった。だから欲張りなことは言えんかった。沢山沢山ありがとう。いつまでたっても自慢のMG。」